~庭屋の一言~(庭屋からのメッセージ:10月)
やっと秋らしい日が出てきました。稲刈りの景色とヒガンバナの赤、そよそよとそよぐコスモス達。暑さが続いたせいか季節感がずれていてこの組み合わせはあり得ないというか見たことがありませんが、この夏を物語る名残の景色だったんだなと思います。とはいえ日暮れの早さはやはり秋さながら。オレンジのまばゆい光線もあっという間に沈んでしまうはかなさも、一日を終えた体には、何だか涙を誘うような演出かとも思えたりして、帰路がなぜか恋しくもなるものです。日常では本当に夏がきつかったので、私的には今年は「癒しの秋」であってほしいというのが切実な願いで、具体的に何が癒しになるのかというわけでも無いのですが、あえて言うとすれば家族で秋の写真を撮りに出かけてみたり、この時期ならではの味覚をみんなで分け合ってみたり・・・そんなささやかな感じの癒しです。本来であれば充実の季節。心身を万全にして作庭のご要望にキッチリと対応して、よい作品をお客様と分かち合っていけるよう励んでいきたいものです。
溝田 仁 造園設計事務所 代表(デザイナー) 粋 より
~庭屋の一言~(庭屋からのメッセージ:9月)
9月になりました。夏の終わりは寂しいというものですが、今年はそんな感じにはならないようです。夏が好きな私でしたが今年はさすがにきつかったデス。やはり体調あっての日常ですので、人一倍体には気をつけているつもりでしたが残念ながら「熱中症」にやられました。お陰様で回復して遅れを取り戻しているつつ新しい案件へのチャレンジとなっているのですが、まだまだこの暑さは油断はできません。この時期になると、道ばたのヒガンバナや、チラホラ咲き始めるコスモスを眺めるのも楽しみですが、今年はさすがに顔出しが遅いかな?と思ったりします。ただ、いつまでも涼しさが来ないわけでは無いので、今のうちに来るべき「秋」の楽しみを考えるのもいいかもしれませんね。 溝田 仁 造園設計事務所 代表/デザイナー 粋 より
施工例: 長崎県 佐世保市 H邸 エクステリア(ポーチ前アプローチデザイン)
どこにも無いようなアプローチデザインをとのコンセプトで、様々な素材を玄関前のワンスペースに表現してみたデザイン例です。北側の空間でしたので採光が取り込みにくかったですが、都会的な雰囲気を醸し出すステンレス素材のモザイクタイルの光沢と、それに反するマットな黒い塗り壁を門柱に同時に取り入れて、素材感を引き立てるよう配しました。隣に配したステンカラーのアルミ角柱は全体の空間が窮屈にならないように適度な間隔を開けながら、クールな表札と静かな木調のポストをプラス。この門柱周りだけでもちょっと目を引くポイントになりましたが、足元にもメタル調の大盤タイルと、暗くなりがちな北側を広く演出する為に白い樹脂舗装(もちろんノンスリップ)、それらを引き締めるために有田焼のコバルトブルーの焼きタイルを取り入れて、目立ちはしないけれどもふとした足元の素材も楽しめるようにとの想いも取り入れ、アプローチとしてのちょっとした空間ですが、個性の強い素材を単体で目立たせ過ぎず、クールにまとめることができました。普段見かけたり手にすることのない素材を使用するのは勇気がいるものですが、同時にワクワクする要素も多くてデザインの奥深さを考える良い時間にもなります。これからも「デザインの学び」をしっかり続けていこうと思った次第です。(今後もこちらのコーナーでは、今私達がテーマとしている「時代をリードするデザイン」を表現した作品例をアップしていきます)
溝田 仁 造園設計事務所 代表(デザイナー) 粋より
~新企画~ このコーナーでは、私達「溝田 仁 造園設計事務所」が造り上げる、時代をリードする「デザイナーズ・エクステリア」をご紹介。
施工例: 佐賀県 佐賀市 (A邸)エクステリア(ファサード=建物を印象づけるポイント)
最近、どこかで見かけるような石積みのような壁。これが一般的にいう「ガビオン」というモノ。建物とのマッチングを考える中で、お施主様のご希望を形にすべく今回は玄関前の門柱に採用しました。メッキ処理のメッシュフレーム(蛇篭とも言う)に割れ石を入れるでは無く「組む」技術で、簡単かつ単純にも見えますが、実際に見栄えを考慮する場合は石積みにはかなりのワザとセンスが必要です。石単体の表情を考えるのは大前提で、そこに微妙に異なる色味をうまく配していかねばなりませんし、何よりも割れ石一つ一つが重たい(指先が荒れる=泣)。かなり力が入ります。これがうまく表現出来るのもスタッフの力と、庭園デザインの「石のあり方」を知っている私の利だったかなと思います。割れ石のチョイスも福岡、佐賀、佐世保の山を探してまわりこの時ばかりは「割れ石ハンター」になった感もあったりして、苦労も不思議と楽しかったです。こういった植物や石などの自然素材をメインに使うときは、施工した人のセンスが顕著に出てきます。私もこの手のジャンルになるといつも以上にワクワクしますし、それが気持ちが形に表れるんだと思います。全体のエクステリアの雰囲気はお施主様が良いイメージをお持ちでしたのでそれに寄り添うことができて良かったですし、どうしても既製品が多くなる世の中ですが、こういった自然素材を沿えた様なジャンルもすこしづづ広がりつつある中での、良い作庭になったなと思いました。 溝田 仁 造園設計事務所 代表 (デザイナー) 粋 / スタッフ一同より
溝田 仁 造園設計事務所 代表(デザイナー) 粋より
~新企画~ このコーナーでは、私達「溝田 仁 造園設計事務所」が造り上げる、時代をリードする「デザイナーズ・エクステリア」をご紹介。
施工例: 福岡県 福岡市 早良区 (K邸)エクステリア(ファサード=建物を印象づけるポイント)
この度ご紹介するのはスマートに見えつつも、さりげない立体の造形に引き込まれるファサード空間を表現したお宅です。ホワイトウッディ調のタイル貼り門柱は「素材が目を引きすぎる」かもしれないと思いつつもキッチリ収める事が出来て、木目を大きく活かした門柱とそれらを、太めのアルミフレームアーチがしっかりと空間を縁取りつつ、アオダモの涼しげな立ち姿と背後の縦格子のスリットラインが、適度な空気感をうまく演出しています。右奥に見えるカーポートやお庭のスクリーンフェンスも、同じ意味合いを持たせているので、トータルでの広がりも自然な流れでつかんでいます。また左側に見える横ラインのフェンスはシンプルながらも存在感があり、私の最近のお気に入りとなっています。全体を見て、何かが抜けてもどれかが目立ち過ぎても調和が取れない。色合いにしても、それぞれの高さの出し方も、スリットの隙間の間隔にしても同じ事だと思います。こちらのお施主様も非常に良いセンスをお持ちでしたので、結果として上品かつ上質な仕上がりの「デザイナーズ・エクステリア」に仕上げる事ができました。(今後もこちらのコーナーでは、今私達がテーマとしている「時代をリードするデザイン」を表現した作品例をアップしていきます)
代表 (デザイナー) 粋/スタッフ一同より
~かぜの香り~
(撮影場所:佐世保市 弓張岳展望台/早朝の佐世保港を眺めて:)
朝の静かかつ透明な空気感は、心身にパワーを与えてくれます。日曜日の早朝は自分にとって大事なひとときで、気の向くままにクルマを走らせます。この展望台は、眼下に佐世保港を見渡せ、変化に富んだ地形の中に開けた軍港の街並が見ていて飽きないですし、季節や時間帯でかなり印象が変わるのが魅力的です。夜景もロマンチックで綺麗ですが、そこは自分に与えられた時間の中での事ですのでそのうちの楽しみに取っておこうと思います。でも不思議なもので、そんなに疲れてないと思っていてもドライブ先の目的地で良い景色に出会うと「スーっ」と何かがほぐれてリフレッシュされるようで、やはりそこが自分にとっての「パワースポット」みたくなっているんだなと思ったり。段々と夜明けが遅くなり日暮れが早くなるこの季節の変わり目。心身を整えられる「充実の隙間ジカン」を見つけていけたら良いなと思います。
代表/デザイナー 粋 より